人生を生きてきて、人には迷惑をかけたこともあるかもしれないですが、私としたら、本当にみんなよくしてくれて、自分がやりたいように生きてこれて、私はすごい幸せなんです。
伊奈川みよ子
MIYOKO INAGAWA
パートタイムでいろんなところで働いている
何にでも挑戦するバイタリティ
涙もろいところ
70歳になってもいろんなことに挑戦するバイタリティの持ち主。「今が幸せ」と言い切る。何でもやりたいと直感的に思ったら行動するし、素敵な笑顔で一緒にいる人までをも幸せにする力がある。今年のミセスジャパンで、審査員特別賞も受賞した。
不動滝
伊奈川さんの自己紹介と、簡単な経歴を教えてください。
1951年に高森町で生まれて、今年ちょうど70歳ですね。高校は、飯田市に行きましたがそれ以外はずっと高森ですね。22歳ぐらいの時に結婚して、ずっと農家をやっていました。今は週に1回ここのカフェで働き、あとはコンビニでも働いています。
全然外へも出ずに今に至っております。
え!70歳って本当ですか!いやいや、とても見た目がお若いですね。若さの秘訣や趣味などはありますか?
趣味は、映画鑑賞や演劇をしたり、脳活でピアノを弾いたりしています。
60歳過ぎぐらいにピアノをいただいたので、その時からやっています。上手ではないですよ(笑)
いやいや、やろうとすることがすごいなと思います。(笑)そういったこともやられながら、70年間高森町にいらっしゃるということですね。そういえば、ミセス・ジャパン(コンテスト)に出られていると紹介を受けました。こちらもお話しを聞かせてもらえませんか?
もちろん。ミセス・ジャパンですが、私が習っているヨガの先生が2年前に出場し、賞を取られたんです。その方に、「今まで出場された方で最高年齢はいくつですか?」と聞いたんですよ。
そしたら57歳が最高年齢であるとのことで、その時点で最高年齢として出場したいと直感的に思ったんです。別に、最高年齢で出場するだけで賞は頂けないのですが、最高年齢で挑戦するという面白みはあるなと思ったんです。それで、挑戦することにしました。
それはいつの話でしょうか?
今年の7月10日のことです。その前に、4月ぐらいからレッスンがあって、週1回ヒールを履いて歩いたり、スピーチの練習をしていました。
え!めっちゃ最近じゃないですか。レッスンはどこで受けていたんですか?
全県下の人が集まるとのことでしたので、長野県の真ん中の塩尻市でやっていましたね。
塩尻市まで通われてレッスンを受けていたということですね。本当にすごいバイタリティですね。結果は、どうだったのでしょうか。
結果は審査員特別賞でした。(笑)
おお、すごい!そのグランプリの中でも一番年齢が高いと思うのですが、一番下は何歳ぐらいでしょうか?
ミセスということで、20歳以上だから、若い方で24歳ぐらいです。クラスはヤングミセスとクラシックの2つに分かれているんです。
私は、クラシックの方に出ました。
それで、審査員特別賞を受賞されたということですね。どういった受賞の理由だったのですか。
理由はわからないのですが、本番ではまずジーンズとTシャツでウォーキングをして、セカンドステージでは、ドレスに着替えて30秒間のスピーチをしました。
実は、これまで離婚を経験したり、自宅で母の介護をしていました。それでもスピーチでは「70歳で、今が一番幸せです」という話をしました。そこの部分を評価して頂いたのではないかと思います。
なるほど。様々なことに挑戦されているのですね。(笑)尊敬します。昔から、いろんなことに挑戦される感じだったのですか。
これと思ったら、海外に行ってしまうとか、思い立ったらすぐ行動していますね。(笑) 以前高森中学校のアシスタントの先生から公民館の教室で英語を教わっていました。その時も、その国の先生のもとへ行って、先生たちの家に泊まらせてもらいましたよ(笑)
英語圏のところに行ったのですね。 幼少期からずっと高森にいらっしゃると思いますが、当時からいろいろなことに挑戦するお子さんだったのですか。
大して目立ってはいなかったと思います。(笑)
伊奈川さんにとって高森町はどういう町ですか。
人がいいところと、少し変わったことをすると目立つというところもあります。(笑)
なるほど、ポジティブに考えると目立てるという感じですね。(笑) いろいろなことをやってみると、逆にサポートしてもらったり、応援してもらったりしますよね。逆のパターンもありますよね。挑戦してみて、たくさんの失敗もしてこられましたか。
何を失敗ととらえるかはわからないですが、結婚を続けるということに関しては、途中でリタイアしたので、そこは失敗かもしれないですが、嫌な思い出ではないです。
ありがたいことに人にも恵まれて、再婚もしました。(笑)
そうですよね。失敗と捉えないのは、経験としてですね。70歳で今が一番幸せということですが、これから未来に対して何かやりたいことや挑戦したいこととかはありますか。
とにかく自分でやれることをやって、自分でぎりぎりまで生きたいと思います。できる限り長く仕事をして、やりたいことはすぐやって、最後までなるべく自分で自分の面倒を見たいです。それが最終の目的です。
またミセス・ジャパンに出たいとか、海外に行きたいなどありますか?(笑)
出来たら海外に行きたいです。コロナで無理だったら、国内でもまだ見ていないところがいっぱいあります。九州にいきたいなと思っています。
旅行の冊子を作るのが好きで、出発前に色々調べ、きっちりした行程表ではないですが、旅程表というのを作っています。一応ここは外せないところをリストアップして、それを旦那に言うと、それを考慮に入れて周ってくれるので楽しいです。(笑)
最近行ったところはどこですか。
パンダが見たかったので和歌山に行きました。(笑) その前は東北に行きました。
和歌山と東北また遠いところまで・・・今までどこが一番よかったでしょうか。
東北は太平洋側の海岸線をずっと下って来て、もちろんきれいなのですが、浄土ヶ浜はよかったですね。他もとってもよかったですよ。
主人も今までどこも行かなかったわけではないですけど、これほど次から次へと行くというのは2人とも初めてです。(笑)
そうなんですね。素敵なお話の数々に、元気をいただきました。これからも前向きにいろんなことに挑戦していきたいので、またお話を聞かせてください。
最後に何か一言、コメントなどがあれば教えてください。
人生を生きてきて、人には迷惑をかけたこともあるかもしれないですが、私としたら、本当にみんなよくしてくれて、自分がやりたいように生きてこれて、私はすごい幸せなんです。
きっと神様がこの人は弱い人だから、みんなが優しくしてやれよみたいな感じで優しくしてもらっているのかなと思ったりしています。
高森町の方にもいろいろ感謝しているところがあるという感じですね。(笑) ありがとうございました。またお会いできることを楽しみにしています。
こちらこそ、ありがとうございました。
--
写真・文:Yusai Oku
--
※本記事は2022年12月28日時点の内容を掲載しております